4.歩測という体のものさしを知る ― 伊能忠敬に近づく ―

伊能忠敬の歩幅
伊能忠敬の歩幅 一歩は、69センチだったといいます

 つぎは、伊能忠敬も地図作りに使用した歩測を知って、地図作りに利用します。これなら巻尺などのものさしを持ち歩かなくても、そして巻尺よりも長い距離でも測量できます。
 歩測は、自分の歩幅をものさしとして、距離をはかることです。体を、歩幅を、ものさしにするには、ものさしの目盛を一定にする必要があります。すなわち歩幅を一定にすることですから、ちょっとだけ練習しなければなりません。
 長さのわかっている区間を何度か歩いて、歩幅を一定にすると同時に、自分の歩幅を知ります。

歩測
歩測

 自分の歩幅の長さが確認できたら、距離のわかっていない長い区間を歩いて、歩幅×歩数で、距離を知ることができます。
 次は、「人間ものさし」ともいえる歩幅を使って、歩測でかんたんな地図をつくってみます。短い距離なら巻尺で測ることができますし、その方が正確ですが、歩測などの訓練としてこの方法をためしてみます。

  1. 直角でかこまれた下のような図形を歩測して、その結果を地図にすることを考えます。
  2. 各辺を歩測した結果から距離を求めて、図形として図紙に書き込んでみます。
  3. たいていの場合、でき上がった図形には、(a-a')のような誤差がでて、図形は閉じません。
  4. これを調整する方法は、図の下のように辺全体を引きのばしたようなものさしをつくり、最後の点で縦に誤差(a-a')をとります。このa'からさいしょの点(a)に向けてななめに線をひき、それぞれの地点でのちょうせいする量(f-f’など)をもとめます。
  5. 図形の各地点で、誤差(a-a')と平行の方向に、もとめたちょうせい量(f-f’など)だけ移動させます。これをむすんで、できあがりです。
誤差を配分する
誤差を配分する

 ここでの疑問点の例を上げておきます。
  ・歩測の誤差を減らすにはどうしたらいいのだろうか。
  ・この方法で誤差を調整すると、直角な多角形がゆがんでしまいます。それを無くすには、どうしたらいいのだろうか。

 歩測のことは、「地図測量たいけん教室3 歩測の達人になろう」と重複しています。

 

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