かんたんな地図を手作りすることで、地図の基本がわかるはずです。
地球のジオラマともいえる地球の地図を作る前に、大きな縮尺の地図をちぢめて、小さな縮尺の地図をつくってみましょう。
そこで、みぢかにある地図を拡大するには、あるいは縮めるにはどうしたらいいかを考えてみます。ある多角形を描いた地図を縮めるには、それぞれの頂点の位置関係(角度)をそのままにして、それぞれの間の距離を縮小すればいいはずです。
具体的には、図のように、ある一点から多角形の頂点に向けて線を引き、縮小する比率におうじた各頂点までの長さを知り(c-1a、c-2a、・・・)、それぞれを一定の比率でちぢめた長さにとって(c-1、c-2、・・・)、それを結ぶことで、小さくした地図ができ上がるはずです。
こうした方法を地上に応用すれば、地球のジオラマや箱庭のような地図もできるはずです。すなわち、図にあるもとの大きな縮尺の地図を「地球(の風景)」、ちぢめた地図を本来の「地図」とすればいいのです。
地球の地図を作る前に、教室の中のようすを地球の景色だとして、地図をちぢめる方法で、みんなで“がやがや”しながら、地図を作ってみます。
多角形がすべて直角でできている教室や建物なら、各辺の長さを知っただけで、それをちぢめた地図を簡単に描くことができることは、すぐにわかることです。
では図右のような、ことなる角度でできている多角形(A、B、C、D)なららどうしますか。
じっさいの測量では、写真のような平らな板の下に三脚がついている「平板」を使用します。
平板を水平にし、その上に置かれた「アリダード」と呼ばれる器具を使用して各地点を見通して、その方向を知り、距離は各ポイントまで巻尺を使って測ります。測った距離を一定の割合でちぢめて地図にします(平板測量の放射法)。
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■地球の地図を作ってみよう
1.地図の基本を知る
- 地図は、地球のジオラマのようなもの!
2.かんたんな地図の作り方を知る
- 平板測量という方法
3.室内で地図作りを体験する
- だれでにも地図は出来る!
4.歩測という体のものさしを知る
- 伊能忠敬に近づく
5.もっと知識を高める
- もっと伊能忠敬に近づく
6.みじかな地球の地図をつくる
- 伊能忠敬を超える?
■そのほかの体験教室